1995年神戸港近くの汽笛の聞こえてくる小さなアトリエから歩み始めました。Atelierd’antanとは、フランス語で「往年の工房」という意味をもち、私たち作り手から生まれたものがお客様の手に渡り、長い年月を共に寄り添い思い出や歴史が傷や皺として刻み込まれ、それが味わい深いアンティークのような雰囲気に少しずつ近付いていく。その道程で何かあれば私たちが繕い、継ぎ直し何度でも元通りにしていく。そうした長いお付き合いを経ていずれは往年の一品として育って欲しい。そういう願いを込めて名付けました。ものつくりにおいてのコンセプトである「古き良き」を、独自な創意、上質な素材、繊細な手仕事をもって表現しています。
We started Atelier d’antan at a vintage building where a steam whistle from Kobe harbor could be heard in 1995.Atelier d’antan means as ”an atelier having an ancient history” in French.After products which made by own craftsmen are handed to the customers, they travel through life and savor the changes them,we will be willing to repair them anytime and limitlessly.Our own craftsmen who produce jewelry,shoes and clothes focus on the concept ”The Good Old Days” and express their craftsmanship with unique creation,high quality material and delicate work.We thank you for always giving us your patronage in 25 years and look forward to meeting you again at Tokyo store and Kobe flagship store.
Jewelry
始まりは「Muku」無垢と名付けた一つのリングからだった。森に落ちていた枝の朽ちた木肌、海岸に流れ着いた流木の打ち傷。思い描くその佇まいになるまでひたすら手を動かす。手は作り手の心を映し出す。道具を置き、手を止めた瞬間それが現れる。同じように作っていてもその時の季節、空合い、心情でひとつひとつ表情が違う。型での生産では決して出し得ない温かみを、鍛造で地金と対話しながら一点ずつかたちにしていく。アトリエで生み出されるジュエリーの独特なテクスチャーは、長年かけてヨーロッパで蒐集してきたアンティークの道具に手を加え、時間をかけて独自のものにリメイクしているが故である。
緻密に削り出した枠に極小ダイヤモンドを一粒ずつ石留めをしていく気の遠くなるような作業から生まれる「Jubilee」は、まるで野花を集めて束ねたブーケや花飾りのように心に安らぎを与えてくれる。ショコラティエが創作する一粒ずつ形も味も違う宝石箱のように、様々な色や形のダイヤモンドを遊び心と共にゴールドの箱に詰め込んだ「Chocolat」のシリーズは、体のパーツをいつも美く引き立ててくれる。フランス庭園などに見られる植物の配置の芸術的な造形美を表現した「Jardin」。リングを数本重ね付けすると自分だけの庭園が現れる。独自の視点で選別したユニークで幻想的なダイヤモンド。それぞれ一粒に合わせて創作していくビスポークシリーズ「Amulet」は、エンゲージリングや自身のご褒美として。優美な舞曲を踊る女性のドレスに生まれるドレープのように絶妙なバランスで成形された「Waltz」のリングは指の上で魅惑的な表情を見せる。
Clothing
ジュエリーとシューズの作り手が十数名、各々のエプロンを身に着け日々作業に明け暮れている。役割りの違いで見て取れる汚れ方や破れ方、白は色褪せ、濃いインディゴは蒼色へ。それらはまるで仕事を映し出した作品かのように思える。私たちのものづくりの原点はフランスにある。ある日、素材探しのためパリ郊外を歩いていると、とても旧い時代に織られたのがひと目でわかる高貴な麻の反物に出逢った。寂れた画材屋では絵描きが着てそうなスモックが吊るされていた。底冷えのする地下の倉庫では埃を噴き飛ばしながら一箱ずつ宝箱を開けて古いボタンを選んだ。そうだアトリエのみんなの作業着を作ろう。これが3番目のアトリエの始まりだった。
アトリエラインとして始まったシリーズは時代遅れのスローな力織機で織られる綿の生地を使用している。膨らみのある独特の風合いは昔からワークウェアの生地として親しまれてきたと聞く。それをどこか懐かしい1940年代~70年代のフランスの作業着や正装をモチーフにしたラインナップにのせた。年2回発表されるコレクションラインは、ヨーロッパを中心に様々な国の機屋の生地を選び、少しずつオリジナルの生地も増え、現在はデザイン、パターンに至るまで同じくアトリエで完結する。また、国内外の多品種にわたる工場や作家との協業で、縫製、刺繍、傘、木工、竹細工など、私たちだけでは成し得なかった頭の先からつま先までのアイテムが少しずつ生まれている。
Spoon Accessories
「BornwithaSilverSpooninhismouth」ヨーロッパでは、銀の匙を加えて生まれてくるとその子は幸せに恵まれる、という言い伝えがある。古き良き時代の幸せの象徴、古いものでは200年以上前の価値高いスターリングシルバーのアンティークスプーンをお守りのようにとアクセサリーに蘇らせた「Revivre」シリーズ。デザート、ティー、コーヒー、シュガー、ソルトなど用途によるスプーンの大きさ長さの違いに応じてデザインが生まれている。経年変化が織りなす佇まいはもちろん、素材、年代、生産地などを証明するために打ち込まれた美しいホールマーク、家柄を表すイニシャルや文様を彫り込んだ持ち手。一本一本異なるデザインを眺めていると、遠い国から長い時を経て今こうして自分の手元に届いたのだと感慨深い気持ちになる。
Marriage
アトリエ・ダンタンでは、通常店頭でもご覧いただけるコレクションの他、作り手が直接お会いしてカウンセリングを行い、オリジナルのウェディングリングやエンゲージリングを制作することができます。素材の18Kに関しては、独自の精錬比率で5色以上の豊富なカラーヴァリエーションをご用意しています。デザインをしますというスタンスではなく、お二人の理想をかたちにする、それが私たち作り手の想いです。これまで25年の間に制作し蓄積してきたアイデアの中からお二人に合ったものをご提案いたします。神戸本店では随時ご予約を承り、不定期ですが東京店でもカウンセリングを行っていますのでどうぞお気軽にお問い合わせください。
Counseling for Wedding Ring
アトリエ・ダンタンでは作り手がおふたりとお会いしカウンセリングという形式でお話をさせていただき、オリジナルのウェディングリングをお作りしております。デザインをしますというスタンスではなく「おふたりの想いをかたちにするためのお手伝いをする」それがアトリエ・ダンタンの気持ちです。
– Appointment –
カウンセリングは完全ご予約制となりますのでご希望のお客様は事前にメールにてお名前・ご連絡先・ご住所を明記の上お問い合わせください。
※カウンセリングのご予約はメールの返信をもって予約完了とさせていただきます。
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